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愛着のある時計。

時計のベルトを交換する。
今回で三度目。
長い付き合いになった。
この時計は以前の勤務先でいただいたもので、当時二部上場を目指していた会社には全体的に勢いがあった。
コツコツと株式を購入していた社員には多額の配当金が支払われ、その先見性に誰もが感心したっけ。
残念ながら、その後バブルは崩壊し、二部上場は叶わぬ夢となった。
保有していた株式も塩漬け状態となり、処分したくとも出来ないジレンマに今頃悩んでいるのだろうか。
それはともかく、会社に一番勢いがあった頃にいただいた時計は私にとっても宝物だ。
文字盤は金色。
イエローベースの私の肌にしっくりくるデザインで、強い自己主張はないものの、それなりの存在感を醸し出している。
今はまだ固い皮革のベルトだけど、やがて手に馴染み、身体の一部として機能する。
その感触がたまらなく好きで、それで今日まで使い続けていたのだ。
ここまで来ると「同志」だな、と心の中で呟いてみる。
そんな時計に出会えたことが、きっと幸せなことなのだろう。