回覧板の謎

隣家の門柱に置かれた回覧板を見かけたのは先月末のこと。
遅くとも明日の朝には回ってくるな…と内心思っていたが、何の手違いなのか、一向に回ってこない。
最初の三日間は「もしかして忘れているのかしら」と不安に感じたが、流石に四日を過ぎると「これは意図的に抜かしているな」と勘繰るようになる。
直接隣家に確認出来れば一番だが、具体的な日時を把握している訳でもなく、それこそ「気のせいでしょう」と言われた日には返す言葉がないのが現状。
それ故もやもやした気持ちを抱えたまま、「所詮、隣人なんてその程度の人」と自身に言い聞かすことでどうにか処理することが出来た。
ところが、事態は意外な展開を見せる。
その日は夕方に通り雨があり、我が家の玄関にも少し濡れた跡があった。
いつも通りに帰宅した私を待っていたのは明らかに湿った状態の回覧板。
置き場所が悪かったか、すっかり濡れてしまったのだ。
勿論、隣人に悪気がなかったことは容易に見当がつく。
とはいえ、一週間の間放置されたこともあって、正直気分が悪い。
内心「大丈夫かしら?」と思ったものの、これ以上は関わらない方が身のためかな?と本気で思った出来事である。